修善寺の名所・旧跡のご紹介。 
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吉田絃二郎

 修善寺から大仁行きの馬車は互いに「さようなら」「御機嫌克う」と挨拶が交わされて鈴を鳴らしながら出発する・・・・・。吉田絃二郎の作品の中には修善寺を記したものが少なくないが「修善寺行」(小鳥の来る日)もそのひとつである。旅を愛し、修善寺の山や川に親しみ、大正5年頃から昭和31年に他界するまで毎年長逗留することが多く、この地をこよなく愛した作家である。妻明枝が昭和12年42歳で早逝したとき、修善寺を一望できる塔の峯の山腹に遺骨を埋葬し、修善寺小学校に吉田文庫を寄贈した。絃二郎も70歳でその生涯をとじ、その分骨は長葬の礼をもって鹿山の墓所に妻明枝とともに眠っている。
地域:修善寺

修禅寺物語  岡本綺堂の戯曲で、修善寺を舞台にした最大の傑作と言われている。明治44年1月号「文芸倶楽部」に発表、同年5月に明治座で、二世市川左団次の夜叉王を主役に初演された。修禅寺に残る古面の興感と、金剛右京の能面にまつわる伝説に取材したといわれる新歌舞伎の代表的作品の一つである。
地域:修善寺
修善寺虹の郷内
「漱石庵」

 明治43年8月6日、漱石は病気療養のため修善寺温泉菊屋旅館に滞在する。修善寺への転地療養に期待したが病状は悪化の一途を辿り、8月24日危篤状態に陥る。これが世にいう修善寺大患であるが、9月も初旬になると少しずつ快方に向い、10月には帰京できるまでに回復する。この修善寺における大患が漱石の心に転機をもたらし、以後の作品に大きな影響を与えたといわれている。
地域:修善寺

高浜虚子句碑

 高浜虚子は子規の写生説をうけ継ぎ、花鳥風月を基本とした句作を提唱し、数多くの作品を残した。「北に冨士南に我家梅の花」の句碑が梅林内にある。
地域:修善寺

尾崎紅葉句碑

 尾崎紅葉は「金色夜叉」等が高い評判を受けているが正岡子規と並ぶ俳人でもある。「いかさまに霞むやと岡に渉りけり」の句碑が梅林内にある。
地域:修善寺

中村吉右衛門句碑

 歌舞伎俳優であるが虚子と交遊し、「ホトトギス」同人となる。「鶯の鳴くがままなるわらび狩」の句碑が梅林内にある。
地域:修善寺

修禅寺

 修善寺温泉発祥の寺で、温泉場の中心にある。平安初期の大同2年(807年)に弘法大師が開基したもので、当時は地名が桂谷と呼ばれていたところから桂谷山寺といわれ、伊豆国禅院一千束と正史に記されたほど格式の高い寺だった。鎌倉初期になって建長年間(1250年頃)に蘭溪道隆(臨済宗鎌倉建長寺開山の宋禅僧)が住し、桂谷の風致が支那の廬山に似ているところから当時は肖廬山と号した。南北朝時代の康安元年(1361年)になって畠山国清と足利基氏との戦禍を受け、応永9年(1402年)には火災を蒙り、永徳元年(1489年)に至り、韮山城主の北条早雲が外護者として再興し、叔父の隆溪繁紹(遠州石雲院)が住して曹洞宗に改宗され山号も福地山と改められ今日に至っている。
地域:修善寺

独鈷の湯

 大同2年(807年)に、弘法大師がこの地を訪れたとき、桂川で病みつかれた父の体を洗う少年を見つけ、その孝心に心を打たれ「川の水では冷たかろう」と、手にした独鈷杵(仏具)で川中の岩を打ち、霊泉を湧出させたという。そして、大師が父子に温泉療法を教えたところ、不思議なことに、父の十数年の固疾はたちまち平癒したと伝えられ、その後この地方には温泉療法が広まったという。いわゆる修善寺温泉発祥の温泉で、伊豆最古のものといわれている。
地域:修善寺

指月殿・源頼家の墓

 指月殿境内にある。頼家は正治元年(1199年)に、父頼朝の死により家督を継いで、鎌倉二代将軍となった。幼少から才気活発で弓馬に長じ、建久4年(1193年)の富士野の狩場で高名を挙げたこともある。しかし家督を継いで間もなく、北条氏など元老の干渉も多く、さらに建仁3年(1203年)に罹病した時、相続のことが議せられて、北条時政と母政子(時政の娘)が、子の一幡と弟実朝に分譲する案を出した。これに対し、一幡の独裁を主張する一幡の母である若狭の局の父、比企能員と意見が対立し、北条氏との間が次第に険悪化していった。また、北条氏に対抗して頼家は、源氏の実権の回復に努め、能員と組んで北条氏を討とうとしたが、かえって能員と一幡は、殺され、頼家は修禅寺に幽閉されてしまった。そして翌年の元久元年(1204年)に時政の密計により、修禅寺門前の虎溪橋際にある箱湯で暗殺された。このとき頼家は23歳という若さであった。現在、7月17日には地元の町内会により頼家忌が催されている(命日7月18日)。
地域:修善寺